後妻さんを迎えた場合にありがちな前妻の位牌を巡る問題

前妻に先立たれ、不孝にも後妻も自分より先に逝ってしまった。このような場合、仏壇の位牌はどうレイアウトすべきなのでしょうか。敬うべきは、前妻か後妻か?アノ世で妙なバトルが勃発するのを避ける意味でも、位牌の取り扱いには配慮が必要です。同じ男性を愛した女性の位牌を、同じ仏壇に安置する。それだけでもなんだか落ち着かない気持ちにさせられますが、並べ方を間違うととんでもないことになってしまうかも!?前妻さんのほうが立場は上です同じ仏壇に前妻と後妻の位牌を安置する場合は、「前妻が上、後妻が下」というのが一般的な置き方のよう。つまり、妻の立場としては後妻よりも前妻のほうが上という風にも捉えられますよね。後妻さんのほうが妻としてしっかりと役目を務め上げたんじゃないかと思える夫婦もいるかもしれませんが、一般的なルールとして形式上は「前妻が上」となっているようです。実際、その家に「嫁」としてやってきた順番は前妻さんのほうが先ですからね。「○○さんの嫁」としては先輩ですから、そこにランク付けがあるのは仕方ないことのようにも思えます。前妻の位牌と一緒に暮らせますか?ところでみなさん、もし自分が後妻として男性と結婚した場合、前妻さんの位牌がある家で一緒に暮らせますか?亡くなった原因やその当時の夫婦関係がどうだったのかにもよりますが、私は別に気になりません。どんな夫婦であったにせよ、彼女が亡くなったのは事実ですし、死者に罪はないわけで。今はもういない人に嫉妬しても、建設的なものは何も生まれませんからね。ですから、家に前妻の位牌があって夫や子供が仏壇で前妻に手を合わせていても、きっと嫉妬はしないだろうし、むしろ「この二人を見守っててあげてください!」と頼りにしてしまうと思います。しかし、人によっては「一緒に暮らす家に前妻の位牌があるのは我慢できない!」という方もいて、夫婦間のトラブルになったりすることもあるみたいですね。(江戸時代には、後妻が前妻の位牌を叩き割った・・・なんて話もあったそうです)その時、夫はどうする!?一方で、後妻の立場としては「前妻さんの位牌があっても気にならないよ」という気持ちでいるのに、夫側が位牌を頑なに永代供養に出してしまったというケースもあります。某掲示板で見つけた例なんですが、この後妻さんは前妻さんが夫と手をつなぎたがっている夢を見て、それをきっかけに「(前妻の)位牌を家に持ってきたほうが良いんじゃないか」と思うようになったのだとか。自分の気持ちよりも夫や前妻の気持ちを考える後妻と、「今」だけを見ようとする夫。どちらの気持ちもわかるだけに、読んでいて切ない気持ちになりました。この例でもわかるように、位牌はある意味ではその人そのものであり、どこに安置するか、誰が管理するかはとても重要な問題です。特に後妻さんは、(前妻の)位牌に関して思っていることがあってもそれを口に出せず内に抑え込んでいる方も多いんじゃないでしょうか。解けないしこりを残さないためにも、お互いに気になっていることがあるのであれば早い段階で話し合って互いの気持ちを確認しておくことが大事ですね。
Source: 葬儀のニュース