通夜なしの葬儀のメリットやデメリットとは?新しい葬儀のカタチ。

葬儀の前に通夜。これ、常識のように思われていますが、そもそもその意味を理解していますか?葬儀だけではダメなのか、通夜なしのパターンもあり得るのか。二つがセットになっている理由や、通夜なしのメリット&デメリットについてまとめてみました。葬儀と通夜。いまさらですが、その違いを理解していますか?実際に身近な誰かに“万が一”があった場合、冷静に対処するためにも一度それぞれの儀式の意味を確認しておきましょう。葬儀とは?通夜とは?私もそうだったのですが、葬儀と通夜を別々のものとして考えている方って結構多いんじゃないでしょうか?しかし、広義には通夜も葬儀の一部。2日目に通夜をやり、2日目に葬儀・告別式をするという流れで行われるのが一般的です。まず「通夜」ですが、その名の通りで“夜通し”で故人を偲ぶ儀式。私も祖母の通夜に行きましたが、夜通し、ろうそくや線香の火が消えないように交代で起きていたのを覚えています。親族で集まって、夜が更けるまでばあちゃんの懐かしいエピソードを語り合ったあの夜のことは、一生忘れないでしょう。一方、最近は1~3時間で終わる「半通夜」で済ませたり、通夜なしのパターンも多くなっているんだとか。半通夜は、主には翌日の葬儀に出られない人のための儀式で、僧侶による読経の後、親族や弔問客が順番に焼香するという流れになっています。料理や飲み物がふるまわれる「通夜ふるまい」もあり、大切な人を亡くした直後の親族にとってはちょっと負担になりそう。というわけで、「通夜なし」を選ぶ方がいるのもわからないではないですが・・・、それで本当に問題はないのでしょうか?通夜なしの葬儀って許されるの?通夜なしの葬儀は、「一日葬」と呼ばれます。慣習では2日間かけて行っていた葬儀を1日で終わらせるから、というわかりやすいネーミングですね。「通夜なし」というと、故人とのお別れをショートカットするのか?という印象を持たれるかもしれませんが、決してそうではありません。上記で挙げた「半通夜」のように弔問客を招いた儀式は行わない、ということであって、親族や身内の人だけでゆっくりとお別れをすることを意味しているんです。弔問客を呼んで・・・となると、費用的にも精神的にも負担が増えてしまいますので、それをカットして「家族だけのお別れを大切にしましょう」ということ。ですから、「通夜なしの葬儀=故人をないがしろにしている」ということではないんですよ。葬儀も仏壇も、ミニマム化が“今”っぽい!通夜なしの葬儀なら、招く人数にもよりますが数万円の費用削減になります。(僧侶のお車代、ふるまう料理の費用も半分)その分を仏壇や仏具の購入費用に回せば、ちょっと格の高いものをセレクトすることができるんじゃないでしょうか。しかし、昨今は人々の価値観、宗教観の多様化に伴って供養のカタチも変わりつつあります。豪華な葬儀にゴージャスな仏壇で盛大に故人を送り出すことに本当に意味があるのか?それは故人が望んでいたことなのか?それは遺族の自己満足なんじゃないのかな?・・・と、そのように自問して、規模を縮小化する動きもあるようなんです。通夜なしの葬儀もあるという新しい供養のスタイルを苦々しく思う方もいるかもしれませんが、私が故人の立場だったら、あまりに豪華で仰々しい葬儀は「やめてくれ~」と言いたいですね。あまり背伸びし過ぎず、「主役は誰なのか」を意識した供養のカタチを追及していきたいものです。
Source: 葬儀のニュース