生前に位牌を作るのは縁起がイイ!その理由と思わぬ効果とは
位牌=死後に作るものというイメージをお持ちの方が多いかもしれませんが、実は生前に作ってしまう方も少なくありません。生前に位牌を作るという行為にはどんな意味があって、またどんな種類のものを選ぶのがベストなのでしょうか。生前に位牌を作るなんて、 なんだか縁起が悪いんじゃない?・・・仏教の知識ゼロの私などはそんな風に思ってしまうのですが、実際はそんなことはありません。むしろ、その方が“徳”が高くなるってホントなんでしょうか?生前に位牌を作る意味とは?仏教では、生前に作る位牌を「逆修牌」といい、死後に用意するのに比べて7倍の功徳があると言われています。功徳とは、神仏の恵み、いわゆるご利益。良い行いをしたことに対する報いですから、「生前に位牌を作る」ってイイことなんですね。戒名をいただいて位牌を作るということは、言い変えれば「仏様の弟子になりました」という証。仏教的に見れば、縁起が悪いどころかおめでたいことなんです。こうして生前に作っておけば、自分の死後、残された遺族に余計な手間をかけずに済むというメリットもありますし。終活市場が活性化する昨今は「生前に位牌を作る」という行為は決して珍しいことではないですよ。Wで縁起がイイ仕掛けただ、生前に作る位牌には一般的な(死後に作る)位牌にはない独特のルールがあります。まず、戒名(法号)の部分は朱色にしなければいけないということ。これは「まだ生きていますよ」「もっと永~く生きますよ」という不老長寿の願いが込められたしきたりなんですって。ですから、位牌を手配する際にはそれが生前位牌(逆修牌)であることをちゃんと伝えておかなければいけないということですね。これが朱色ではなく普通の色で刻印されてしまったら、それこそ死んでしまったような意味になるのでかえって縁起が悪くなってしまいます。ちなみに、没年齢・没年月日は当然ながら未定ですので、そこは空欄のままにしておきましょう。位牌のデザインなど、選び方は一般的な位牌と同じでOKです。実際に生前位牌を作ってみた感想実は、私の知人で逆修牌を作ったという方(50代男性)がいます。彼は、なんでもかんでも自分のペースで進めないと気が済まないタイプ。なので、50歳の誕生日を機に「死」の準備を始めたのだそうです。その結果、「家族が前よりも優しくなったような気がする」とのこと。確かに、もしうちの父が自ら位牌を手配したりしたら「死期を予感しているのか!?」って思ってちょっと心配になる&いたわってあげなくちゃと思うかもしれません。定年退職を迎えて自分の人生に改めて向き合い直している方や、家族との関係の在り方について悩んでいるという方は、一つのきっかけとして「生前位牌を作る」のもアリなんじゃないでしょうか。
Source: 葬儀のニュース